昨日謎にむちゃくちゃ当ブログにアクセスされていました。何かあったのかな?私です。
私の好きなアイドルグループ「でんぱ組.inc」
の歌詞でこんなものがあるんですよ。
日本語だって厳しい
(うりゃ おい うりゃ おい)
引用元:W.W.D/でんぱ組.inc
この楽曲は本当におすすめです。今はもう二度と生で歌唱されることはない曲だと思うのですが(詳しくは歌詞を見ればわかる)ぜひ1度は聴いていただきたいですね、ええ。私はいつもこの曲を聴くと泣きます。
という話は置いておいて。
実際、皆さんきちんと日本語使えていると思いますか?
私は言葉に関してかなり神経質な性格を持っているのですが正直本当に「日本語だって厳しい」と感じています。うりゃおいうりゃおい。
日本語本当に難しい。
しかし、皆さん少し考えて頂きたいことがありまして。
「文法」ってあるじゃないですか。そして、「敬語」という表現方法があるじゃないですか。
……あれっていつ学んだっけ?なんなら英語の文法を先に習ってる説あるのでは?
ここですぐに答えられた方は本当に素晴らしい環境下にいらっしゃったのだなと私は思います。
私は''多分''中学一年生の時なんですよね。
未然、連用、終止、連体、仮定(古典なら已然)、命令形。
私の所はそれぞれ後ろに「ない(う)」「ます(た)」「。(まる)」「とき」「ば」「!(チョン)」をつければ分かると教わりました。
そして、高校にあがり古典から文法を本格的に学びました。
でも、現代文法どうなってるんだ?って思いませんか。
確かに日本語文法ってぶっちゃけある程度崩れてても伝わっちゃうんですよ。
しかし!
なぜ、母国語の文法よりも英語の文法を優先されているのでしょうか。
ずばり、とてつもなく面倒だからなのではないかと私は予想しています。
だって、気を付けなくても伝わればいいし。なんとなく感覚で分かるし。
いやいやいや、文法を気にしなくなった今、かなり大変な問題が起きているんですよ!
それは
間違いなく敬語が廃れてきているという問題です!
例えば「行く」や「見る」といった自分が行動する時に生じる動詞。
どちらも
「行かさせて頂きます」や「見させて頂きます」といった風に語尾に「させて頂く」という言葉を付けて仰る方が今、増えています。
「参る」や「拝見する」といった敬語がちゃんと存在するというのに!
アーティストのSNSのリプ欄とか見ると
「新作見させて頂きました!」
という表現を本当によく見かけるんですよ。
これって古典でいう「二重敬語」という表現になってしまっているのではないでしょうか。(古典文法苦手だったのであまり覚えておりませんが……)
二重敬語というのは天皇が自分自身を敬う時に使う表現です。
天皇以上に偉い方って国内だといないですので。
二重敬語というのはすでに敬語である語に敬語を重ねて使うことなのです。
つまり、敬語に敬語を重ねるということは相手への敬意を高めるのではなく、自分自身に敬意を表しているんですよ!
だからこそ、目上の方に「行かさせて頂きます」という表現は失礼に当たってしまう可能性があるのではないか?と私は思うのです!
ただ、ここで一つ疑問が生じます。
「行かさせて」の「させる」の用法って何だろう?と。
「させ」って確か古典文法だと「尊敬」と「使役」の用法があるんですよ。
いやまぁ、普通だったら「尊敬」だろと思うのですが。
これが「使役」として使っているのだったら二重敬語にならないのではないか。
……みたいな議論ないかな。
「(他人を使って)見させて頂きました!」
……いや、これは無いな。
この場合の「させる」は尊敬でしょうね。
それじゃあやはり二重敬語じゃないか!
私、「させて頂く」という表現が本当に苦手なんですよ!!
私もどうしても使わざるを得ない状況があるときは使うんですけどね!
だって、それが丁寧な表現だっていう時代なんだもの!
郷に入っては郷に従え、時代になったら時代に従え!!
それでもやはりこの「させて頂く」という表現が苦手なんですよ。
で、そもそも何故この記事を書こうかと思ったのかと言いますと。
最近、高校時代の現代文の問題を読み返していたら「させて頂く」という表現が嫌いだと主張していた文章に出会ったんですよ(プリントなくしちゃったんですけどね)。
その文章の中で「させて頂く症候群という言葉が近頃囁かれつつあるらしい」みたいな内容がありました。
……これだぁ!私の中にある違和感はこれだったのか!となりました。
この「させて頂く」という表現って敬語みたいに聞こえるから本当に便利なんですよね。
だからこそ多用されがちなんですよ。
例えば
「締め切りは〇月〇日とさせて頂きまして、その日まで原稿を待たせて頂きます」
みたいに一度に何回も同じ表現を使いたくなっちゃうんです。
けれどもこの表現、なんか高圧的に感じませんか。
この場合は普通に
「締め切りは〇月〇日までにして、その日まで原稿を待ちます」
でいいんですよ。「させて頂く」という言葉はへりくだった表現でも何でもないのです。
いやもう極論、言葉は簡潔であることが一番なんですよ。
確かに「させて頂く」という表現は多用しやすいかもしれませんが。
この「させて頂く」という言葉の台頭により、本来その動作を行う際に用いるために存在していた敬語が廃れていっているというのが許せないんですよ、私は。
もちろん、言葉は生き物だということは自覚しています。
しかし、この「させて頂く」という言葉のニュアンスが持つ利便性は無視できないんですよね。
多用されるからこそ習慣として身についてしまっている。
嫌な文化だなと思いますよ。
まぁ、とにもかくにも存在している敬語はちゃんと使っていこうな!という話でした。
「見る」には「拝見する(謙譲語)」や「ご覧になる(尊敬語)」などがあるし、「行く」には「伺う(謙譲語)」「いらっしゃる(尊敬語)」とかいろいろあるのでなんでもかんでも「させて頂く」という表現に頼らないようにしような!ということです。
そういう些細な心掛けが語彙力向上に繋がりますし。
あ、私?……ちょっと分からないですね。
🙄